■居住地:カリフォルニア州
■通学先:現地校
■書いたい人:カリフォルニア2年の二児の母
約2年3カ月前、中学生だった二人の子供たちと一緒に、主人の転勤でアメリカ、カリフォルニア州に引っ越してきました。英語に大きな不安を抱えながら、上の子はハイスクール、下の子はミドルスクールに編入しました。子供達が通う学校は日本人が少なく、周りは英語を母国語とする子供たちばかり。
その為、英語の壁、文化の壁にいつもぶち当たり、初年度は苦労と涙の連続でした。
現在、アメリカ生活3年目に突入し、子供達もようやく学校生活に慣れてきました。そんな中で、中学・高校生活を見守ってきた私が、アメリカの学校生活で求められることや大切だと感じたことを、あくまで個人の意見としてシェアしたいと思います。
大前提に必要な力はもちろん英語力ですが、学校生活で求められるのは「自分で考える力」だと思います。
例えば、数学の授業では、公式を使えば簡単に解ける問題でも、あえて公式を使わずに解かせるよう指導することがあります。
また、正解すること自体が目的ではなく、自分の求め方や考え方を説明させる場面も多いです。このように、常に「自分でしっかり考える力」が求められると感じています。
また、中高生となると自発的に先生に相談する、交渉することが非常に重要です。日本のように、多くを語らずとも状況を理解し、寄り添ってくれる先生はここにはほとんどいません。むしろ、困っていること、疑問に思っていることを自ら口に出して伝えない限り、誰も助けてはくれません。そのため、子供たちは分からない問題や疑問点があると、授業後に先生に聞きに行くようにしています。そこで苦手な部分を相談し、アドバイスをもらい、それを日々のテストなどに生かしています。自発的にしっかり意思表示をする、それはアメリカで必要に駆られて身に着いた子供の「生きる力」だと感じています。
中高生になり、言葉や文化の違う国に飛び込むことは容易なことではないと思います。でも、そうした経験をした子供たちだからこそ見える景色や、身に付く力があると私は信じています。